結婚相談所のリアル——結婚を諦めかけた 40 歳男性に舞い降りた 28 歳の天使
2018.02.11
あまり知られることのない結婚相談所の内情。
実は、日々さまざまな男女が出入りしているだけでなく、そこから生まれるドラマも十人十色なのです。そこで本連載では、「マリッジクラブ ウィッシュ横浜」の婚活カウンセラーが実際に出会った男女の、リアルな恋愛エピソードを描いていきます。
40歳目前で駆け込んだ結婚相談所
「俺ももう40歳か。そろそろ本気で婚活しないと、一生独身かもしれないな……」
そんな危機感に駆られ、達也(40歳・仮名)が「マリッジクラブ ウィッシュ横浜」を訪れたのは、40歳の誕生日が目前に迫ったころでした。これでようやく俺も結婚できる——そう安易に考えていた達也でしたが、意外にも苦戦を強いられることになるのです。
「気に入った女性にお見合いを申し込むんですが、なかなかOKの返事をもらえませんでした。そりゃ、何度かお見合いにこぎつけたこともありましたよ。でも、それもなかなかうまくいかなくて……」
早く結婚して幸せな家庭を築きたい——達也のそんな思いを打ち砕く背景には、30歳を過ぎたあたりから目立ちはじめた「薄毛」がありました。
「ウィッシュのお相手検索機能には、顔写真付きのプロフィールが載ってるんですよ。ほかの結婚相談所だと、お相手の顔写真を見られない場合もあるそうなので、選ぶ時は重宝するんですけどね。写真だとどうしても薄毛を隠すことができなくて……。自分の容姿に自信が持てなくて後ろ向きになり、『結婚はムリかな』そう思うこともありましたね」
結婚を諦めかけた達也に舞い降りたひとりの天使
連戦連敗が続いた達也に、ある女性から1通のメールが届きます。それは、「達也とお見合いをしたい」という内容でした。
「あの時はさすがにテンション上がりましたね。だって、あの写真を見た上で会ってみたいって、自分の容姿も容認してくれている訳じゃないですか。しかも、自分よりもひとまわりも年下の女性ですよ。断る理由なんかないので、後日お見合いをすることにしたんです」
達也にお見合いを申し込んだのは、横浜市内の百貨店で働く28歳の明子さん(仮名)。達也のプロフィールを見て一目惚れしたそうです。お見合い中も意気投合。数回のデートを重ねて交際に発展した達也と明子さん。
結婚を見据えて明子さんの母親にご挨拶
12歳の年の差なんて感じさせないほど交際は順調に進み、お互いにいよいよ結婚を本格的に考えはじめたころ、明子さんから達也にある提案がありました。
「母親に会ってくれないかな?」
母子家庭で育った明子さんと結婚するには、母親への挨拶は避けては通れない道……。「結婚するなら明子さんしかいない」——そう考えていた達也にとって、「NO」の答えはありません。
「じゃあ、再来週の土曜日、空けておいてね」
いよいよ当日。
緊張しながらも気丈に振る舞っていましたが、母親の浮かない表情が気になっていた達也。明子さんの実家を出てから彼女に聞いてみるも、「大丈夫だよ。気にしすぎじゃない?」とひと言。しかし、明子さんにいつもの笑顔はありません。
実は明子さんの母親は、達也との結婚に反対していたのです。その理由は、12歳という年の差。母親にとって明子さんは、女手ひとつで育ててきたかわいい娘。一回りも年上であるである達也との結婚を簡単に認めるわけにはいかないのです。早いうちに旦那と死別しているので、なおさらそう思ったのかもしれません。
無事に認めてもらい結婚、そして妊娠が発覚
「俺、お母さんに認めてもらえるように何度でも会いにいくよ」
そうして4〜5回ほど会ったことで、ようやく明子さんの母親から結婚の許可を得ることができました。なんとか認めてもらい無事に結婚に至った達也と明子さんに、うれしい知らせが舞い降ります。それは、妊娠です。
「結婚してからすぐくらいに明子が妊娠していることが分かって。今度、2人目の赤ちゃんが今年の6月に産まれる予定です」
そう話す達也に、明子さんと出会う前の自信のない表情はもうありません。1度は諦めかけた結婚ですが、それでも最後まで諦めずに幸せな家庭を手に入れた達也。今後は、2人の子を持つパパとして、一家を支えてくれることでしょう。
―おわり―
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