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『本当のところ、結婚ってどう?』既婚者の本音インタビュー~専業主婦さん(56歳・女)の場合

100組の夫婦がいれば、100通りの結婚生活がある。
順風満帆バラ色の生活を送るカップルがいれば、別れを決断する夫婦もいる。
この記事は、結婚生活のリアルな実態をケースごとに紹介し、「結婚とは何か」を考える連載企画だ。

匿名、顔出ししないという条件で「結婚っていいものなの?」「相手を嫌になったりしない?」「結婚前とどう変わった?」など、既婚者の本音を聞いた実録記事である。

【CASE8】
結婚30年の熟年夫婦のリアル!2歳上の医薬品会社役員の妻、56歳女性

・名前:Tさん(56歳・女性)
・専業主婦
・結婚歴30年
・夫(58歳)、息子(26歳、29歳)

長い道のりを歩んだ夫婦にはどんな絆が生まれるのか

これまで、ほとんど結婚から10年以内の夫婦を取り上げてきたが、第8回目となる今回の主役、専業主婦のTさんと夫は結婚30年の熟年夫婦。
年齢からは考えられない快活で若々しい方だ。

親よりも長い時を過ごした夫婦生活は、どのようなものなのか。
そして生まれる「絆」とは?
結婚以来、専業主婦として家庭を守ってきたというTさんの結婚生活から探っていく。

夫との出会い、結婚に至った経緯とは?

「結婚30年という記念すべき年ですね。旦那様との出会いのきっかけを教えてください」

「旦那との出会いは、お見合いのような感じでした。お互いの母親同士が同郷でお友達でした。出会った当時私は25歳で旦那は27歳。結婚適齢期でお互い恋人もいなかったので、子どもたちを会わせてみようという事で引き合わせられました」

「親御さん同士が引き合わせたのですね。初めて会った時の印象はどうでしたか?」

「印象はとても良かったですね。ただちょっと強引に付き合わされたという感じはありましたけどね(笑)。旦那自体には問題がないので、付き合っても良いかなぁと」

「強引とはいえ、Tさん的にも好印象ということでお付き合いをはじめたということですね。でも、お付き合いと結婚は少し別の話に思えるのですが、決め手は?」

「当時は25歳というと、そろそろ結婚しなきゃねという風潮があって。本音を言うと、そのまま流れで結婚した感じですね。今思えば特別この人と結婚したい! という強い意志ではなかったのかも(笑)。もちろん、結婚したくない人なら断りますけどね(笑)」

結婚生活はどのようなもの?

「親の勧めで出会い、適齢期だから結婚したというのは現在では珍しいかもしれませんね。その後の結婚生活はどうでしたか?」

「結論から言うと、とても幸せな家庭を築けたと思います」

「それは素晴らしいですね!」

「とは言っても振り返ってみれば、色々もめることも多かったですよ。特に子どもが小学校に上がったころから教育方針に食い違いが出てきて、それがきっかけで、ケンカが増えた時期もありました」

「お子さんの育方針の違いでもめることがあるんですね。」

「ありますよ~。当時私は『子どものやりたいように』という教育方針でしたが、旦那は違いましたね。他にも亭主関白そのものの人なので、当時は私が家事を全てやるのが当たり前だと思っていたみたいですよ。アイロンのかけ方が甘いとか、掃除が雑だとか、まあ今思えば笑い話ですけど、この人は主婦を家政婦と勘違いしているのかな?と思ったこともありましたね(笑)」

「そういえば、うちの父もそうでした!だから子供たちで『お父さん、それは違うよ!』と注意していましたけどね」

「割とそういう男性が多い時代でしたね。家事もできる旦那が登場する丁度変わり目の時期だったかもしれないけど。だから特に酷い旦那だという訳ではなかったと思いますよ。そうそう。うちの旦那も子供からそう諭されることも多いみたいで、時代と合わないことは途中から自覚しはじめましたね。」

「男性は社会で、女性は家でお互いに仕事しているわけですからね」

結婚から数年は順調に進んでいた結婚生活だったが、子どもの教育方針のすれ違いから口論になることもあったというTさん。
でも世の中の風潮は違うと、亭主関白の旦那様にも変化が出てきたようだ。

結婚のメリット、デメリットは?

「長い結婚生活を送られてきて、結婚のメリットとデメリットを挙げるとすれば、はどのような点が挙げられますか?」

「そりゃもう結婚できたこと自体、人生のメリットですよ。子供の事でケンカできるのは、何よりもお互いが子供の事を考えているからこそ起きることですからね。他人同士ではこうはいきません。」

「それは大きいですよね。専業主婦を迷わず選ばれたとのことですが、仕事や、独身時代やり残した事はなかったんですか?」

「私の両親はとても考え方が古い人で『結婚して家庭に入るから大学には行かせない』と言われて、主婦になることを刷り込まれて育ちました。そのせいですかね。早く結婚して旦那や家族と過ごす幸せな時間を持ちたいなぁ、と思っていました」

「ではスムーズに夢がかなえられたということですね」

「基本的に世間知らずでしたから一人で生きていくのは大変でしたでしょうね(笑)。亭主関白の旦那は、時々『なんて強引な!?』と思うこともありますけど、それだけ私を守ってくれるという事です。逆に夫がいなかったら、色々な事を乗り越えていけなかったでしょうね」

結婚してよかったと思いますか?

「最近の男性なんて、自分で何も決められない人とか、甘えん坊も多いですよね。そう思うと『俺に着いて来い!』というタイプでも責任感があってリーダーシップが取れる方なら安心です。結婚して良かったと思いますか?」

「もちろん。今はすごく幸せですよ。その亭主関白の旦那も、かなり優しくなりましたから。子供が成人してからだったかな?」

「旦那さんも『子どもが自立するまでは稼いでこなきゃ』って、必死だったでしょうね」

「そうだと思いますよ。まあ、この歳になって、旦那も少し危機感を覚えたのかも(笑)。そもそも、私がいなかったらあの人も何もできないから(笑)」

「お互いに自分にしかできないことで支え合ってきたんですね。旦那様には具体的にどんな変化がありましたか?」

「旅行に行こうって誘ってきたり、食器洗いをするようになったり、随分私に気を使えるようになりましたね(笑)。」

「何だか、かわいいですね(笑)!」

「そうでしょう(笑)?30年連れ添った夫婦ですから、このままずっと一緒にいたいです。」

Tさんにとっての結婚とは?

「この30年を振り返って、Tさんにとって結婚とはどのようなものだったのでしょうか?」

「結婚生活は人生そのものだと思いますね。山あり谷あり。たまに訪れる喜びのために夫婦で歩み、時々揉めても他人ではないから最終的に分かり合える。そして小さな幸せを分かち合える。良いところも悪いところも、お互い分かり合っている2人が、夫婦というものだろうな、と思っています」

結婚生活は幸せなことだけではない。30年間の結婚生活の中には、ケンカもすれ違いもあったと語ったTさんだが、「このままずっと一緒にいようと思います」という言葉でインタビューをしめくくってくれた。Tさんの笑顔は、30年間の夫婦生活からくるゆるぎない自信と溢れていた。これは長年連れ添った夫婦だけに生まれる「絆」からくるもの。

結婚はあくまでスタート。ゴールはなく、日々様々なことを2人で乗り越えながら幸せを作り出していく。結婚をして数十年後に振り返った時に残るものこそ、「夫婦の絆」という光り輝く宝石なのだ。

 

-おわりー

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