『本当のところ、結婚ってどう?』既婚者の本音インタビュー~飲食店勤務Pさん(36歳・男)の場合 | 結婚相談所ウィッシュ【東京・横浜】
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『本当のところ、結婚ってどう?』既婚者の本音インタビュー~飲食店勤務Pさん(36歳・男)の場合

100組の夫婦がいれば、100通りの結婚生活がある。
順風満帆バラ色の生活を送るカップルがいれば、別れを決断した夫婦もいる。
この記事は、結婚生活のリアルな実態をケースごとに紹介し、「結婚とは何か」を考える連載企画だ。

匿名、顔出ししないという条件で「結婚っていいものなの?」「相手を嫌になったりしない?」「結婚前とどう変わった?」など、既婚者の本音を聞いた実録記事である。

【CASE5】
俺、バンドでデビューする! デキ婚からのもう一つのロック道を進む飲食店マネージャー

Pさん(36歳・男性)
・飲食店マネージャー
・結婚歴6年
・妻(34歳)、娘(6歳)

~夢を諦めたところから人生が始まった~

将来の夢はなんですか? 子どものころ、誰もが一度は聞かれたことがあるだろう言葉だ。
「プロ野球選手!」「警察官!」「ケーキ屋さん!」・・・
無邪気に答える子どもたちには無限の将来があり、がんばれ!と応援したくなる。

ところが、30歳を目前に控えた大人が同じように「プロのミュージシャン! 絶対メジャーデビューする!」とまじりっけなしの笑顔で言ったらどう思うだろうか。

今回話を聞いた飲食店のマネージャーを務めるPさんは、結婚前の20代後半までアルバイトをしながらロックバンドでメジャーデビューを目指していた。

そんな中、彼女の妊娠が発覚。当時、地元では人気のバンドだったがプロとして契約の話はない。彼女と生まれてくる子どものため、10年以上追い続けた夢を諦め、初めて就職することを決めた。

第5回目は、ずっと追い続けた夢を諦め、結婚を選んだ男性の「結婚の本音」に迫る。

~奥さんが妊娠するまで結婚は考えなかった?~

Pさんの奥さんは現役のモデル。イケメンバンドマンと美女モデルのカップルは、誰もが憧れるような華やかなイメージが先行してしまう。
しかし、仕事としてしっかり実績を出す彼女と売れないバンドマンという格差が、Pさんが意地になって夢を追いかける一因になっていたらしい。

「彼女は有名な雑誌の専属モデルとして活躍していて、自分は結果が出ない。なんだか負けているような気がして、何がなんでも音楽で有名になってやろうってひたすら無謀な夢を追いかけていたんです」

「だから結婚なんて全然考えていませんでしたね。結婚はロックじゃないとか本気で思っていました(笑)。今考えると、相当ガキだったなって思います」

「奥さんの妊娠がわかった時点で、結婚しようと思いましたか?」

「バンドメンバーも巻き込んでしまうし、かなり悩みました。でもメンバーはいいやつばかりで、『俺らは俺らで頑張るから、彼女と子ども大事にしろよ』って言ってくれて。祝福してくれたので自分も頑張らないとなと気が引き締まりました」

「次の問題がアルバイトしかしたことがなくて、お金がないこと。このままでは子どもを養っていけないって思いました。男として責任もある。彼女のことも大切だし、子どものためにもとにかく就職しなきゃって思いが強かったですね」

「それで今の飲食店に就職したんですか?」

「はい。ツテを頼ってなんとか就職できました。でも、最初は『こんなはずじゃなかったのに』『音楽で食っていくはずだったのに…』って思っていましたね」

「今や数店舗を任されるマネージャーにまでなられているのに、最初は納得いってなかったんですね」

「そうですね。やっぱりずっと追いかけていた夢を諦めたわけですから。ただ同時に、そんなことも言ってられず、目の前の仕事に集中してむしゃらに働きました。そしたらすぐに飲食業の面白さに気づいて。バンドよりもしかしてコレが天職かもって(笑)。やってみたら意外とできるものなんですね」

~結婚生活はどうですか?~

「無事就職できて、すぐ結婚されたんですよね?その後の生活はどうですか?」

「大人になってもひたすら夢を追いかけたことに後悔はないですが、就職して結婚して、やっと第二の人生が始まったって感じですね。独身時代は本当にバンドのことしか考えていませんでした」

「奥さんと子どもの時間が充実していて、いい意味で夢から覚めたなと思います。地に足つけて仕事をすることで、彼女に嫉妬することもなくなりましたしね」

「いい関係を築いているんですね。お子さんはそろそろ小学生ですか?」

「今年入学です。子どもの成長が早すぎてびっくりしてますよ(笑)。仕事柄夜中に帰るので寝顔を見ることが多く、土日も仕事なので子どもとの時間があまり取れなくなりそうで、そこはちょっと残念ですね」

半ば意地で夢を見続けていたPさんだったが、結婚を機に「変わってよかった」と言い切る姿は、大人の余裕を感じさせ、今の生活の充実ぶりを物語っていた。

~結婚のメリット、デメリットは?~

「結婚前と後で変わったことってありますか?」

「音楽は全然やらなくなりました。時間も場所もないし。あっ!でも今度おもちゃのギターを子どもに買って教えてやろうとは思ってます(笑)」

「ロックなお子さんになりそうですね(笑)。結婚のメリット、メデリットはどう感じますか?」

「メリットは、ちゃんと大人になれたということですね。自分のことだけじゃなく、誰かのために動けるようになったこと。毎日人に喜んでもらえるって点で、ライブで感じる一瞬の気持ち良さ以上に、生活を楽しめています」

「デメリットはとにかく時間がないこと。独身時代は飲んだり曲作ったり、好きなことを好きな時にやれたので。バンドメンバーとかよくつるんでた友達ともあんまり会えなくて、さみしいですね」

「自由だった時代を思い出すと、さみしく思うのもしょうがないですよね。金銭的にはどうですか?」

「ぶっちゃけると、結婚当時からは考えられないくらい余裕ができました。時間がないとお金もあんまり使わないですし。奥さんも仕事に復帰して収入もかなり安定しています。子どもの進学のための貯金もコツコツできていますよ」

夢を諦める、現実を見る。これらはネガティブな意味で捉えられがちだが、実際に経験したPさんにとっては人生が楽しくなるきっかけとなったそうだ。

親しい友人に会えなくなることについては、さみしいと漏らすPさんだが、「子どもに手がかからなくなれば、外に出る時間もできると思うからちょっとの我慢です」と笑っていた。

~結婚してよかった?~

「やっぱり良かったなって思いますね。独身時代に感じた漠然とした将来への不安もなくなりましたしね。今では仕事の面白さも知ることができたし、支えてくれる家族がいるのは本当に心強いです」

「正直たまに、バンドの夢を追い続ける人生も悪くはなかったのかなと思うこともあります。そう生きれたらカッコイイとは今でも思う。でも大人としての責任を全うして、家族のために働く自分も結構カッコイイって思うんです」

■Hさんにとっての結婚とは?

結婚によって人生が180度変わったPさんにとって、結婚とはどのようなものなのだろうか。最後に聞いた。

「結婚こそロックですね。まぁ冗談ですけど(笑)」

「ただ、奥さんや子どもをしっかり守るという意味で、結婚は男をカッコ良くしてくれるものだと思います。肉体的な意味でなく、金銭面や精神面、社会的にもしっかり守れる男になりこと。これが結婚だと思います」

結婚はバンドとしてメジャーデビューを夢見た青年が、一人の大人として社会を、家族を支えるきっかけとなった。

「結婚こそロック」。冗談とは言っていたが、結婚がPさんを大人として着実に成長させているのは間違いなさそうだ。

-おわり-

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