『本当のところ、結婚ってどう?』既婚者の本音インタビュー~大手新聞社勤務Kさんの場合
2025.04.22
100組の夫婦がいれば、100通りの結婚生活がある。
順風満帆バラ色の生活を送るカップルがいれば、別れを決断した夫婦もいる。
この記事は、結婚生活のリアルな実態をケースごとに紹介し、「結婚とは何か」を考える連載企画だ。

匿名、顔出ししないという条件で「結婚っていいものなの?」「相手を嫌になったりしない?」「結婚前とどう変わった?」など、既婚者の本音を聞いた実録記事である。
【CASE10】
日々、家族としての新たな発見がある友達夫婦!結婚2年目の新聞記者男性

- ・Kさん(32歳・男性)
- ・大手新聞社勤務
- ・結婚歴1年半
- ・妻(32歳)
~新しいことが始まるのが結婚。日々、お互いに発見がある~
今回話を聞いたのは、大手新聞社に記者として勤務するKさん。

大学のサークルで出会った同い年の女性と6年の交際期間を経て結婚し1年半。事件が起これば何時であっても現場に急行する大手新聞会社の記者ならではの、不規則で忙しい日々。そんな中、妻との時間をやりくりし、順調な結婚生活をスタートさせたKさんに、結婚の本音を聞いていく。
〜友達から結婚相手へ・・・そのタイミングは?〜

「よく笑うところがいいなというのが最初の印象でした」

―――友達だから『ドキッ』としたことがないので結婚相手に昇格するのは難しいという人もいますが。

「僕の場合、一緒にいてすごく楽だと感じていたので、頭の中にこの人と結婚したい、という事はありましたね」

―――はやっ。大学生ですよね。すごくないですか?でも出会ってから随分長くたってからの結婚ですよね。

「あー(笑)・・・。人が集まるイベントみたいなものを企画をするのが好きだったので、結婚するとそれが制限されてしまうような気がして。まぁ、共通の友人が多かったし、このままでいいかなとも思っていて・・・」

―――何が結婚に踏み出すきっかけになったんですか?

「30歳になる少し前ぐらいに、人づてに彼女の気持ちを聞いたんです。もちろん、全然、気づいてなかったわけではないですよ(笑)。ああ、これはもう、安心させてあげないといけないなと思って」

―――自分の意志より奥様の意志を尊重したということでしょうか。

「実をいうと、僕の方のタイミングもあったのかもしれません。記者になってから休みが不規則で、急な仕事が頻繁に入るようになって。彼女に会えないすれ違いの日々が続くことが多くなったので、いつもそばにいてくれたらなぁと思うようになってきました」

―――ほぉ~・・・♡いい話ですねぇ。プロポーズの言葉を教えてください。

「『唯一無二の存在なので結婚してください』とプロポーズしました。泣きながら『はい』と言ってくれましたね」

―――随分長い交際期間だったわけですが、同棲するという選択はなかったんですか?

「確かに2人とも実家暮らしだったので、それもあったと思うんですが・・・その前に、それぞれが一人暮らしを経験した方が結婚後にいい関係になれるんじゃないかと思いまして、お互い一人暮らしをしてみました。一人でもきちんと生活ができていけるなら、二人でも大丈夫、そう確認してから結婚でいいかなと思ったので」

―――そこは堅実ですね。ところで1年半前に入籍したにも関わらず、結婚式を挙げたばかりだそうですが、順番逆じゃないですか?

「当時は忙しくてろくに結婚式の打ち合わせもできなくて。せめて入籍だけでも・・・と。挙式は彼女が望んでいましてね。共通の友人が多いので、きちんとお披露目をした方がいいと思い、軽井沢で結婚式をしました」

―――軽井沢、おしゃれですね!

「彼女の両親が金沢出身で親戚がそちらに多いので、出席しやすいように東京との中間あたりということで軽井沢にしました。本当にたくさんの方から祝福してもらいましたし、彼女がとてもうれしそうで、良い思い出になりました」
Kさんは、30歳を過ぎてお互いが自立し、家族や友人らとの関係を大切に考えながら結婚を決意した。ゆっくり育んでいった二人の関係は、自然な形で結婚につながったのだろう。
〜結婚生活はどのようなもの?〜

「毎晩、どちらか早く帰宅した方が食事を作ることにしてるんです」

―――忙しいお仕事なのに、そんな時間あるんですか?

「彼女も仕事で帰宅が遅いこともありますから。それに、僕の方は忙しい期間が終わると、まとめて休みが取れたり、早く帰れる時もあるので、結構料理作っていますよ。料理も好きですし、気分転換にもなって、仕事モードをリセットできます。家事を分担してやるというより、二人で一緒にやっている感じですね」

ーーー昼食は愛妻弁当?

「お弁当はさすがに僕は作れないですねー。でも彼女がお弁当を作ってくれることもあります。帰宅が深夜になって夕食が家で食べられない日が続くと、食事内容が偏っているんじゃないかと心配してくれているみたいです。体調管理をしてくれて、うれしいです」
二人で仲良く助け合って、結婚生活は順調に進んでいる様子だ。交際期間中の対等な関係を保ちつつも、家族としてお互いを気遣う気持ちから、柔らかな空気感が生まれてきているのだろう。
〜結婚のメリット、デメリットは?〜

「デメリットから言うと、確かに独身の頃より自由度は減りました。でも、『結婚は人生の墓場』だなんて言う先輩方が多かったですけど、そんなことは全然なかったです」

―――メリットの方が大きかったということですか?

「はい。毎日、いろんなことが新しく起こってくる。こんなことに気を遣ってくれるんだとか、相手が自分のことに興味を持って知ろうとしてくれていることがわかったり。お互いにとって発見があるんです」

―――それは結婚したからこそ、でしょうか?

「一人で生きていくとしたら、どういう日常になるかはある程度、想像がつくでしょう。でも二人になると、想像を超える部分がある。日々が、新しく更新されていく、1つ1つイベントを積み重ねている感じです」
Kさんが言う通り、もう大人になっているため、自分一人だとこの先の人生の既定路線がほとんど決定している。しかし二人だと化学反応が起こり、ワクワクできることが期待できて豊かに過ごせる、ということなのだろう。
~今後への想いとは?~

ーーーこれからどんな夫婦になっていきたいですか?

「これから、どんな夫婦になっていくのだろう、やがて子どもが生まれて・・・とか考えていくと、楽しいこともあるでしょうけど、きっと大変な時期もあると思います。想像がつかない部分もまだまだありますね」

ーーーそうですよね。これから養育費はもちろん、子供が大学を出るまでは大変でしょうね。

「それでも、今のまま、仲の良いままで自分たちの夫婦らしさを探していきたいです。彼女と一緒に作っていくのが、僕たち夫婦の形だと思うので」
夫婦の形はきっと、その数だけある。仲の良い二人のままで、自然に家族としての絆を築いていける信頼感がKさん夫婦にはあるのだろう。
~Kさんにとっての結婚とは?~

「結婚は、ルート分岐点のようなものだと思います。自分の歩いてきた道と地続きにあるのだけれど、そちらを選ぶと、一人で歩いてきたのとは違う、新しいもの、いろんなものに出会える。そう思える相手と結婚できたことは、幸運だと思っています」
「結婚すると、新しいことが起こる、発見がある」と言うKさん。長い交際を経ての結婚にも関わらず、結婚をゴールではなく、スタートとして捉えていることが印象的だった。お互いに対して興味を持ち続け、気遣いを失わずにいたら、結婚生活はもっとワクワクする日々になるに違いない。
ーおわりー
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