海をながめる。 ~港の見える丘公園~
2018.06.17
ヨコハマらしさ、それはにぎやかな街並みの中に、フワッと視界を広げるような「海」がある風景だと思う。海や港が見えるだけで、なんてことない公園もレストランも道端だって、そこが目的地になるから不思議です。
この連載は、ふらっと見に行ってみたくなる海の景色を、横浜のあちこちから切り取ってお届けします。第一回目は、「港の見える丘公園」へ。
港の見える丘公園からの景色は?
横浜の港景色をご紹介するこの連載。初回を飾るのは、ここしかない。
名前も連載のテーマとそのまま、「港の見える丘公園」です。
元町商店街から道を脇にそれ、急な坂をとことこ登って港の見える丘公園に入ります。
小高い丘のうえにあって、絶好のビューポイント。展望エリアに立てば、横浜港が見下ろせます。横浜港が開港したのは150年以上前。開港当時は、海外との貿易で繁栄しました。その功績をたたえて、「金港(きんこう)」という美称をもっています。
元町商店街や中華街、山下公園と観光客でにぎわうエリアのすぐそばに、こんなに視界が開けた景色が。
眼下に大きく広がる港と青い空が、スカーッと爽快な気持ちにさせてくれます。
目の前には、横浜のシンボルともいえる横浜ベイブリッジ。左側には、横浜マリンタワーやインターコンチネンタルホテル、大さん橋も見えます。
散策も楽しい都市公園
港の見える丘公園は、元町商店街から丘をあがっていくように縦長な形状。
面積57,765㎡の敷地内は、いくつかのエリアで構成されています。
港が見渡せる展望デッキは、ちょうど全体の真ん中あたりに位置しています。
公園一帯は、開港当時は外国人居留地として使われており、今でもその面影を残しています。
イギリス軍が駐屯していた南側には旧イギリス領事官邸であるイギリス館があり内部を見学することもできます。また、北側の木々が覆い茂るフランス山地域と呼ばれるエリアは、元々フランス領事館があった場所です。
そのほかにも、横浜ゆかりの作家・大佛次郎の業績を紹介する大佛次郎記念館や、県立近代文学館など、港の見える丘公園にはさまざまな施設があります。
公園内に咲き誇るバラとハート型の石畳
港の見える丘公園のもうひとつの見どころは、バラを中心とした季節の草花。「イングリッシュローズガーデン」と名付けられたエリアでは、さまざまなバラと一年草、宿根草が咲き乱れます。
港町・横浜の「港」をその名に冠する港の見える丘公園は、横浜の歴史と深くかかわりのある場所です。お天気のいい日に、ただぷらぷら散策するのにぴったり。
横浜港を眺めて、異国情緒のある建築や季節の花を楽しむついでに、公園の中で探してみてほしいものがひとつあります。
フランス山地域の地面のどこかに1枚だけ、ハート型の石畳があるんです。
歩道を整備する際に、フランス軍が水を汲むために使っていた風車の跡が消えてしまうので、目印として作られたそう。
見つけられたら、なんだかいいことありそうです。
-おわり-
■港の見える丘公園
横浜市中区山手町114
みなとみらい線「元町・中華街駅」から徒歩5分
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