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コーヒー香るひとときにvol.3  ~ワインのようにコーヒーを楽しむ~

慌ただしい毎日の中で、ほっと一息安らぎの時間をくれる「コーヒー」。
豊かな香りに包まれるくつろぎの中で読んでもらえたら、コーヒーへの想いがちょっと深まってくるお話をお届けします。
今回のテーマは「ワインのようにコーヒーを楽しむ」。

ワインとコーヒーの楽しみには共通点がある!?

趣味としてワインを楽しむ方は、少なくないのではないでしょうか。
もちろん、美味しく飲むことが一番素敵なことですが、テロワール※を知ることはワインの奥深さを楽しむ上で重要とされます。コーヒーを楽しむ上でも同じことが言えるようです。

※テロワール・・・「場所」「気候」「土壌」など、作物が育つ自然環境の特徴のこと

テロワールを重視し、全てのコーヒーをシングルオリジンで提供する、コーヒー専門店NOZY COFFEE代表取締役・能城政隆(のうじょう・まさたか)さんに伺いました。

NOZY COFFEE
東京・三宿にお店を構えるコーヒー専門店。コーヒー本来の味を楽しんでほしいという想いから、コーヒー豆の生産地域・生産処理方法が明確で一切ブレンドされていない「シングルオリジンコーヒー」を提供している。

コーヒーの栽培に適する環境、地域ごとの特徴は?

「コーヒーは自然の味、人間はそれを惹きだすだけです」と能城さん

コーヒーは、栽培条件が非常に難しい植物。栽培の適した環境にあるのは、赤道を中心にして北緯25度、南緯25度に挟まれたエリアで、「コーヒーベルト」と呼ばれます。
また、昼夜の寒暖差が必要なため、高標高であることも条件になります。さらに、降雨量や日当たりもコーヒーの生育に大きな影響を与えるようです。

豊かな自然の中で育まれるコーヒー豆。地域による違いにも興味がわく

国や地域によってコーヒーの味にはどのような違いがあるのでしょうか?
「南米はチョコ系、ナッツ系の甘みが感じられるよねとか、アフリカは明るいフレーバーが特徴だよねとか、そういう傾向のようなものはあります」

「でもそれは例えるなら、千葉県の人はこういう人、熊本県の人はこうだねと言っているようなもの。その先にある異なる個性、キャラクターを楽しんでほしい」と能城さんはコーヒーへの想いを語ってくれました。

シングルオリジンはコーヒーのキャラクターを楽しむのに適している

思えば、ワインについては、フランス産という括りだけでとらえることは少ないのではないでしょうか。ラベルには、フランスのブルゴーニュ地方のボジョレー地区、さらには農園名や生産者名、ブドウの品種が記されていますね。コーヒーにも、同様のことが言えるでしょう。どのような風土で育まれてきたのか、どんな生産者の手で作られてきたかというところに想いを馳せ、味わってみてはいかがでしょう。

コーヒーの奥深い世界へ

コーヒーチェリーを収穫して種を取り出し、コーヒー豆として出荷するまでの生産処理によっても味は異なってきます。
例えば、チェリーを収穫してそのまま天日干にする「ナチュラルプロセス」といわれる方法は、甘さの印象が強く果実感のある味わい、口当たりに重みがあるのが特徴。

また、収穫してすぐに果肉部分を取り除き、種の周りの粘液質はつけたまま乾かす「パルプドナチュラル」は、すっきりしたきれいな印象が特徴で、明るさとか爽やかさが出てくるといいます。

他にもいくつもの生産処理法があり、同じ豆でも味が異なってくる

「生産者は、栽培方法、生産処理などで常にさまざまな試みをしているので、同じ土地のシングルオリジンであっても、毎年、味は違ってきます。そういうところも楽しみです」と能城さんは言います。

逆に言えば、美味しいと感じるコーヒーがあったとしても、全く同じ味のものを見つけることは困難と言えるのでしょう。そしてまた、コーヒーの味は、飲む空間だったり、音楽だったり、その時の気持ちや時間で変わるものでもあります。そういう意味でも、一期一会のものに思えて、さらにコーヒーに奥深さを感じます。

この1杯がここへ届くまでには計り知れない道のりがある

美味しいコーヒー、好みのコーヒーを見つけるには?

どのようにして、美味しいコーヒーを見分ければ良いのでしょうか。
「コーヒーの基準を、外からの情報に頼る人が多いのではないでしょうか。情報ばかりに左右されず、自分の味覚で判断してほしいです」と能城さんは言います。

コーヒーの味を判断するのに知識は必要ない

そして、こんな面白い話もしてくれました。
「僕はレバーが苦手なのですが、美味しいレバーは食べられるし、逆に好きなんです。同じように、コーヒーが苦手な人はきっと、どんなコーヒーでも受け入れられるわけではなくストライクゾーンが狭い人。美味しいコーヒーに出会えたら好きになることもあると思います」と。

コーヒーが苦手な人は、まだコーヒーの美味しさを知らないのかも

コーヒーが苦手と思っている人にこそ、美味しいコーヒーに出会えるチャンスがあるのかも知れません。もちろん、コーヒー好きの人にとっても、コーヒーの繊細で奥深い世界は広がっています。なんだかワクワクしてきませんか。

最後に、あなたと美味しいコーヒーとの出会いに期待して、特別なひとときに飲んでほしい1杯のコーヒーをご紹介します。

Costa Rica EL CENTRO Geisha(コスタリカ、エルセントロ、ゲイシャ)

レモネードのような香りが印象的。口当たりもなめらかで、ハチミツのような甘みもほのかに感じられます。

「ゲイシャ」というのはコーヒー豆の品種名で、生産性が低く高価な豆です。スペシャルティの動きの中で高価な商品も受け入れられる市場となり、その強烈で魅力的なフレーバー、日本の「芸者」と同じ音を持つ品種名も相まって人気が高まっているそうです。

コーヒーでひと息ついて心をほぐして、もっと素敵な一日に!
See you next time.

 

【取材協力】

■NOZY COFFEE
住所/東京都世田谷区下馬2-29-7
TEL/03-5787-8748
営業時間/11時~18時、休日9時~18時
定休日/無休
アクセス/東急田園都市線「三軒茶屋」駅・「池尻大橋」駅から徒歩15分

-おわり-

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